人生最大（？）の裏目

黒田佐織うまれて32年と3ヶ月、色んな失敗と恥を重ねて生きてきました。 久しぶりに、ものすごい裏目を出してしまったので徒然に記したいと思います。 ふーーーーーーーー…。 昨日は、わたくしも出品中の*「第25回朝日現代クラフト展」の初日＆レセプションでした。 レセプションでは他の作家さんと知り合えるかもしれないし、 もちろん自分の作品がどんな風に見えるかも楽しみで、イソイソ出かけました。 時間は少し巻き戻されますが、場面は変わり、2月の搬入時。 黒田佐織は着物を出品したのですが、どうも付属品についてよく分からない。 ご存知、着物の展示や撮影では「衣桁」という 着物専用のハンガーみたいな物干し台みたいなものを使います。 その「衣桁」を出品者が用意するのかしないのか。 受付のヒトに確認してもあやふやで、 衣桁がなくて地べたに広げて審査なんかされちゃあたまらない、と思い 念のため持っていた、ボール紙で出来た筒（でっかいラップの芯みたいなもの）を 「付属品」として提出しました。 「衣桁がなければこれを使ってください」と言って。 これが不味かった。 さて、時間は再び昨日。 ポスターや葉書に、衣桁にかかった他の作家さんの作品を見て 「やっぱ衣桁は用意されるんだよね、よかった」と安心していました。 しかし いざ会場に行ってみると、招待作品を入れて全部で４点の着物があり そのうち黒田佐織の着物だけが、衣桁にではなく 「付属品」のボール紙の筒に吊るされ あろうことか端っこを虫ピンで直接カベに打ちつけてありました。 ！！！！！！！！！！！！ ガッッビーーーーーーーーーーーーン！！！！！！！！マジで！！！？？？ ああああああああ！あの「付属品」が悪かった！！！！！！ みんな、着物出したら衣桁なんて用意されるに決まってるじゃん、と思うんだ！！！ 何事であれ、プレゼンテーションというものは大切ですよね。 どんなに綿密な企画も どんなに繊細な作品も どんなに高級な商品も プレゼン次第では、そこまでに至る全ての労力が報われない結果になります。 「いらんことせんければよかった……」　心の中で号泣しつつ、 一度はあきらめて帰るべくエレベーターに乗りました。 ああ。 でも。 せっかく作ったのに。 せっかく入選したのに。 せっかくいろんな人に見てもらえるチャンスなのに。 ボール紙って。 虫ピンって。　なぁ。　どーよそれ。 一度閉じたエレベーターの扉、思い切って「開」を押しました。 ギリギリ、開きました。 あのとき間に合わなかったらあきらめたかも知れないけど。 会場に戻り、スタッフの方に半ギレで泣きつき（苦笑） 搬入時のやりとりのこと、意図の取り違えであること、色々ダダをこねた結果 翌日には連絡があり衣桁を用意してもらえることになりました。 はーーーーーーーーーーーーーー………。 よかった………。 スタッフの方いわく 「中には、『ええっ、コレ本当に使うの？！』ってものを出してくる人もいます。」と。 でも、それが作家の意図なのであれば尊重するしその通りに展示します、と。 そりゃそうだよね。 着物は衣桁にかけるのが常識だと思っていました。 それならば、 衣桁は用意されて当たり前だと判断し、付属の筒なんか出すべきではなかったのですね。 余計なことをするから余計な勘違いや余計な手間が発生するのですね。 無駄や余計という言葉が、一番きらいな自分ではなかったか。 またひとつ、失敗から勉強いたしました…。 本当におばかさんだなあ…（涙） ちなみに、 グッタリした黒田佐織がレセプションをブチって帰宅したことは言うまでもありません。 嗚呼。 *「第25回朝日現代クラフト展」 5月23日（水）〜5月29日（火）　 阪急百貨店大阪・うめだ本店7F 5月31日（木）〜6月3日（日）　都筑阪急3F 染織だけでなく、陶芸・木工芸・漆芸・ガラスなどなど作家さんのキモチ溢れる展示でした。 みなさんお近くを通られましたら、ぜひお立ち寄りください。